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進め!阿波探検隊!

阿波藍、阿波藍商人を中心にちょっと昔の阿波徳島を探検します。
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『船場周辺』~阿波藍商人の本拠地

s-新町川(船場町) 

上の写真は、『GoogleEarth』で見た徳島県徳島市の中心部です。

その中で、今回は、「阿波藍商人」の本拠地、『船場周辺』を探検したいと思います! 


その区域は、「新町川」南岸の、東は『両国橋』(りょうごくばし)から西は『仁心橋』(じんしんばし)までです。 

※「新町川」は徳島城を中心とした「ひょうたん島」の南側を東西に流れる川で船を中心としたかつての物流の幹線でした。

※「ひょうたん島」とは徳島城を中心とした一帯で、北は「助任川」、南は「新町川」、東は「福島川」に囲まれた区域が”ひょう たん”の形に似ていることからそう呼ばれています。

『GoogleEarth』の航空写真にかつての船場町一丁目~七丁目の位置に目印を付けてみました。 

(現在でも阿波徳島の経済の中心地、東船場、西船場は、その昔、船場町一丁目~七丁目までとなっていました。) 

 >ちょっと写真が小さいので『GoogleEarth』で「阿波銀行 本店」で検索してみてください。「阿波銀行」の横の橋が「春日橋」です。この「阿波銀行」も藍商人と縁の深い銀行でその前身は藍商人久次米兵次郎の設立した『久次米銀行』です。

船場に関係する主な橋は、上流側から

「仁心橋」>「春日橋」>「新町橋」>「両国橋」 となります。
※「あいせん橋」、「ふれあい橋」は通路橋なのでここでは取り上げません。

さて、幕末から明治にかけての「阿波徳島」は、全国でも有数の都市でありました。

『番付百種』(明治27年)といわれるいろいろな「番付」を掲載した本には、「都会一覧表」というページに”人口5万9千9百余人”として第11位に出ています。

その番付は>こちら(国立国会図書館近代デジタルライブラリーの該当ページへリンクします)

明治の前期には阿波藩25万7千石の大藩としての名残を感じます。

阿波藩は、表向きの石高は25万7千石でしたが、実質的にはその倍以上あったらしいです。

それは、「阿波藍」、「塩」、「阿波和三盆糖」などが藩の財政を潤したためだといわれています。

特に「阿波藍」はその市場を独占し、特権的な藍商人により莫大な利益を藩にもたらしました。

その阿波藍商人の活躍した本拠地が、『船場町』だったのです。

新町側沿いの船場町には「藍倉」といわれる白壁の倉が建ち並び見る者に藍商人の隆盛振りを誇る景観を呈していました。

特に「仁心橋」~「春日橋」にかけての両岸に「藍倉」は数多く建ち並んでいたそうです。
(実物を見たかったですねえ。藍の衰退と、空襲により今は見ることができません。とても残念。)

※今の「春日橋」はそう古い橋ではなく上の「航空写真」の中では一番新しいものです。(昭和5年完成)

「橋」については、別のところでご紹介したいと思います。

ちなみに、これが「仁心橋」と「春日橋」の間にある「藍倉のオブジェ」です。

s-IMG_4838.jpg

その昔、与謝野鉄幹・晶子夫妻にも詠まれた阿波徳島(昭和6年)を代表する風景はもう見ることはできませんが、ちょっと潮の香りのまじった新町川を吹き抜ける風は「阿波藍」盛んなりし当時にタイムスリップさせてくれる気がしました。

”阿蘭陀(おらんだ)の 街に見るごと水にあり 藍場(あいば)の浜の 並倉の白” (与謝野鉄幹)

”徳島の 藍場(あいば)の浜の並倉と 新町橋を秋風ぞ吹く” (与謝野晶子)


最後に、ちょっと昔の「阿波徳島」を見ることができるリンクをふたつご紹介します。

1.徳島県立文書館 『幻の城下町徳島』 

  >新町川沿いに建ち並ぶ「藍倉」が見れます!

2.国土交通省国土計画局 『航空写真画像情報所在検索・案内システム』
 
  >主に終戦直後から現在に至る航空写真を場所別に検索して閲覧することができます。
  

阿波藍商人の番付に関係する記事(長者番付)

久次米兵次郎 その1(長者番付編)

『持丸長者』(幕末・維新編)に『久次米兵次郎』
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[ 2011/02/15 23:25 ] 阿波藍商人の本拠地 | TB(0) | CM(0)
プロフィール

十路べえ隊長

Author:十路べえ隊長
ようこそ!阿波探検隊へ!
最近、阿波藍、阿波藍商人について興味がわいてきたので阿波探検隊を結成しました。ちょっとづつ探検していきますので気軽にお付き合いください。

これは『阿波探検隊!』のロゴマーク(大印)です。かつて阿波藍商人が藍玉の俵に入れた「家印」を真似てみました。

<よみかた>
かくにあのじせいかいは

※「阿」の字は「阿波」と「阿波踊りの踊る”阿呆”」からとりました。「青海波」は代表的な和柄のひとつで波の連なりから縁起がよいとされています。「阿」の字と「波」で全体として「阿波」にもかけています。

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